百万遍の南無阿弥陀仏
古い民家が立ち並ぶ住宅街の一角。その家の2階の窓には、いつも数人の生徒の姿が映っていた。玄関脇には白いヘルメットを引っ掛けた4、5台の自転車。靴音が際だつほど静かな夜空に、声が響いていた。「分かるか、ここが試験に出るんや」−。
富山県氷見市の中心部で、看板も生徒募集の案内もない学習塾。「民家で名もない塾を何十年もやってた。この辺りにもナントカ塾とかアカデミーとか、いっぱいあるのに。それだけで息子さんの人柄が分かる」。近所に住む30代の女性が振り返る。
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