待機児童:対策、都市部で苦戦 申込者に定員増、追いつかず /宮城
◇「休日」や料金格差も後手に
県内保育所の入所待機児童対策が仙台市を中心とした都市部で苦戦している。今年度当初の待機児童数は仙台市以外の地域が511人で、仙台市内が620人。仙台市以外を所管する県は来年度までに「大幅に減る」(県子育て支援室)と見込んでいるが、仙台市は「変わらないか、さらに増えている可能性もある」と厳しい認識を示す。景気低迷で共働き世帯が増える中、核家族の多い都市部では定員増を図る施策が入所申込者の伸びに追いつかないのが現状だ。需要が増えている休日保育や、「認可」と「認可外」保育所の保育料の格差問題は対策が後手に回っており、依然として課題は山積している。
全国ワースト3位の待機児童数を抱える仙台市。昨年1月には12年度当初までの解消を目指す「緊急整備計画」を策定。今年度は当初予算で対策事業費として5億4000万円を計上し、市有地の有償貸与や建物の整備費補助などの施策で4カ所の認可保育所のオープンにこぎつけた。
さらに、認可外の「せんだい保育室」や有資格者が自宅などで児童を預かる「保育ママ」事業への助成も進め、年度内に増やす定員は計669人分に上る。県の340人分の2倍近くの数字だ。だが、市内の保育需要は急増傾向にあり、市は来年度の入所申込者数が今年度の1万2667人を上回ると見込む。今年度内に増やす定員を上回る伸びも予想され、市保育環境整備課は「保育サービスの拡充が新たな需要を呼び起こす」と苦悩する。景気低迷の影響もあり、預けられる環境があるなら働き続けたいという人が多いからだ。
サービス業が発達している仙台市では、土日勤務のパートの求人が多く、休日保育の利用者数も年々増加。08年度は前年度を200人上回る延べ約2400人が利用した。しかし、緊急整備計画は通常保育の定員増に主眼を置いており、休日保育の整備は進んでいない。
宮城野区の女性園長は「休日に交代で出勤するシフトを組むには、職員を増やさなければならず人件費がかかる。赤字を抱える保育所が多い現状では、施設の広さにゆとりがあったとしても休日保育の定員はなかなか増やせない」と指摘。採算性が悪い休日保育に特化した対策を要望する。
認可外のせんだい保育室(64カ所)の保育料が、認可保育所を上回る問題も残されたままだ。例えば認可保育所では所得税の納税額によって月額の保育料が無料から5万7100円まで細かく設定されているのに対し、せんだい保育室は親の所得水準にかかわらず3歳児未満(第1子)は月額一律5万3600円になるなど、認可保育所との格差が重い負担となって親の肩にかかっている。
市は来年度予算で、今年度を大幅に上回る12億3000万円の待機児童対策事業費を計上する予定。山積している課題の早期解消が待たれている。【出典:毎日新聞】
厳しい財政状況の中で、どう効率的に進めていくか。むずかしい
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