娘の名継ぎ 福祉を 右京 「就労支援センター とも」開所
一昨年に交通事故で亡くなった福岡県の女性の名前が付けられた障害者の就労支援事業所「就労支援センター とも」がこのほど、京都市右京区嵯峨天竜寺広道町にオープンした。女性の遺志を継いだ家族の寄付を財源に作られた。利用者はチラシ折りや清掃の業務に励んでいる。
■事故死の遺族が寄付
事業所名は、この事業所を運営する社会福祉法人・全国手話研修センターの元理事で手話通訳士の西川研さん(50)=長崎県長与町=の長女ともさんから付けられた。保育士だったともさんは一昨年5月、実家から勤務先の福岡県に車で戻る途中、交通事故で不慮の死を遂げた。25歳だった。
西川さんは悲しみに暮れながらも、福祉の道に生きたともさんの思いを受け止め、「社会福祉に役立ててほしい」と同法人に多額を寄付した。これを受け、法人理事会が事業所開設を決めた。
JR嵯峨嵐山駅前の宿泊研修施設「コミュニティ嵯峨野」に隣接する2階建ての元職員寮の1階(約280平方メートル)を改修し、建物にはともさんの似顔絵を添えた看板を掲げた。最低賃金を原則保障する「就労継続支援A型」事業所で、聴覚、精神、知的、身体障害者20人が宿泊施設の清掃やベッドメーキング、聴覚障害者団体が発行する書籍の発送業務などを請け負っている。
4月中旬に開かれた開所式には西川さん一家が駆け付け、完成を祝った。西川さんは「みんなが『とも』の名を連呼するので、まるで娘が一緒に働いているようだった。とももきっと喜んでくれていると思う」と話している。 【出典:京都新聞】
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