雇用崩壊:盛岡高等養護学校、内定率減 苦境に立つ、特別支援校の就職 /岩手
◇職業学科のある盛岡高等養護学校、内定率29.7ポイント減
◇県教委「企業の社会的責任」
不況のあおりを受けて知的障害者などが通う特別支援学校の生徒の就職が苦戦している。昨年末現在の内定率は22・9%と前年度同月比7・9ポイント減少。0・7ポイント減にとどまる県立高校に比べて厳しい状況だ。就職事情を探った。
県内の特別支援学校で唯一、職業学科がある県立盛岡高等養護学校(生徒数168人、門間経臣校長)。今年度の就職希望者35人の6割が同校の生徒だ。昨年度は全14特別支援学校の平均内定率が61・5%の中、同校は100%を達成した。だが、今年度の内定率は14・3%(昨年12月末現在)。前年同月は44・0%だった。
そもそも特別支援学校の就職は、厳しい環境に置かれている。就職に向けて、まず構内での作業学習や企業での職場実習で技術を身に着ける。その上で、採用を見据えての企業実習を行い、ようやく就職に結びつけるのだ。求人票が送られてくることはほぼなく、学校がすべて探す。盛岡高等養護学校では、2人の教諭が専従で求人開拓する。担当の工藤弘毅教諭は「年間200日、車で2万キロ走り、100社以上の企業を回っている」と話す。
そこまで開拓する背景には、障害者の就職先が限定される現状があるからだ。離職した場合、在学中よりも就職が困難になるため、本人の希望に沿った職種を選ぶことになる。ただ、障害を持つため実家から通える地域になるケースが多く、企業数は絞られる。
就職後の支援も行う。企業から連絡を受けて職場でのトラブルを解決することも少なくない。工藤教諭は「昨春の卒業生も1人あたり3、4回は行った」とアフターケアに力を入れる。県内の別の特別支援学校では、昨年から働き始めた卒業生が昨年末に解雇させられており、離職防止に向けたアフターケアも重要になるという。
今年度の就職の特徴として、採用有無の返答がなかなか来ないという。「これまでは3回連絡すれば返事が来たが、今は5回ぐらい。時間がかかるので次の就職先を探せない」(工藤教諭)という。
昨年6月現在の県内の民間企業(56人以上の規模)で、法定雇用率1・8%に達していない企業は51・3%と半分を超える。
県教委学校教育室の鈴木長幸・特別支援教育担当課長は「生徒の働く力をこれまで以上に磨くとともに、障害者雇用は社会的責任なのだということを企業に理解してもらう」と話している。【出典:毎日新聞】
経済状況の混乱は、いましばらく続いていく。より充実した支援が必要だ
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