福祉ナビ:国が4月から制度化するファミリーホームとは?
◆国が4月から制度化するファミリーホームとは?
◇里親以外も養育者に??子ども定員5、6人で
◇施設勤務など条件「家庭的養護」増やす狙い東京都八王子市の里親、坂本洋子さん(51)宅は、里子6人の大所帯。中3女子は毎日、3歳女児と小1男児を風呂に入れ、中1男子は中2男子に教わった勉強方法で先生にほめられた。「僕は何歳からこの家にいる?」「何回誕生会した?」など、里子同士、自分の境遇も自然に口にできる。
坂本さんが里親になったのは85年。夫婦に子どもはいなかったが、「母親と呼ばれる存在になりたかった」からだ。児童養護施設からの一時預かりの経験で「子どもが多いとみんな遊べて楽しそう」と感じ、99年、家庭で4?6人の里子を養育する東京都の「ファミリーホーム」に指定された。3歳女児がやってきたのは昨年春。最初は焼きもちをやいた小1男児も半年後、歩道では手をつなぎ、自分が車側を歩いて妹を守るようになった。坂本さんは里子が1、2人のときより、それぞれが自己主張できるようになったと感じている。また、「私も煮詰まらず、手抜きができるようになった。その分、子ども同士が注意しあい、助け合っている」と話す。
都は85年にファミリーホーム制度を開始。里親ファミリーホーム全国連絡会によると、同様の制度は現在、11自治体で制度化され、36ホームで153人の子どもが暮らす(04年3月末)。これらをベースに里親制度とは別に、国が里親と施設養護の中間として位置づけたのが4月から実施される「小規模住居型児童養育事業」(ファミリーホーム)。複数の子どもを養育者の家庭で育てる枠組みは同じだが、里親以外でも児童福祉施設などに勤務した経験があれば養育者になることができる。
虐待などで親と暮らせない18歳未満の子どもは約4万人。9割が児童養護施設などの施設で暮らし、里親の元で育つ子どもは1割に満たない。里親が広がらない中、国はファミリーホームを通じて家庭的な養育を増やすのが狙いだ。また、里親と1対1の関係に抵抗感がある高齢児も、複数の子どもがいてなじみやすいなどの効果も期待している。
施行規則案では子どもの定員は5?6人で職員は3人以上。1人は常勤職員で、里親や児童福祉施設への勤務の経験などが求められる。2人の非常勤職員には経験を求めてはいない。母親が常勤職員として主な養育を担当し、父親が非常勤職員、もう1人は通いで週数日ホームを訪れ家事を手伝う形などが考えられる。
養育をする場所は常勤職員の自宅。国と都道府県は委託費として、人件費、生活費など、子ども1人あたり月約20万円を支払う。厚生労働省家庭福祉課の担当者は「家庭で暮らせない子どもは増えているが、施設も里親も急激には増えず、ファミリーホームは新たな受け皿となる」と話す。
京都府立大の津崎哲雄教授(児童福祉)は「これまでのファミリーホームは里親制度の一部で、児童相談所の手続きも施設に委託するより煩雑で、『里親に子どもをとられる』と考えがちな実親の説得も難しく広まりづらかった。今回、里親制度から切り離し、新たな制度としてスタートすることは画期的。今後は住宅整備の公的負担や養育者の支援方法などを検討し、制度の啓発にも力を入れてほしい」と話す。【出典:毎日新聞】
新しく改正された児童福祉法。その中のメニューの一つ。少しでも子どもたちが育つ環境がよくなればと思う
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