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売れ残り食品を再分配 師走の街、NPO走る

消費・賞味期限が迫り店に置けないパン、印刷ミスの袋菓子、少ししなびた野菜??。味や安全性に問題はなくても捨てられてしまう食品を集め、必要な人たちに再分配するのがフードバンク活動だ。世界的な不況が押し寄せ、師走の風もひときわ厳しい東京で、路上生活者らを支える東京のNPO「セカンドハーベスト・ジャパン(2HJ)」の配送車に同乗した。

 2HJの事務所は東京の下町、浅草橋にある。この日は会員制スーパー「コストコ」などから集めた箱入りのクロワッサン、キャベツ、スパゲティなどの寄贈品をワンボックスカーに満載し、台東区の山谷地区へ向かった。

 ハイ(ハイはくさかんむりに配)島一匡さん(31)は二人いる配送担当の一人。狭い路地を巡り、無料の診療所や路上生活者への食事を用意する団体や炊き出しをする教会、原価以下の弁当を販売する会などを回る。アルコール依存症経験者の自助グループ、DVから避難する母子施設やホスピスにも配達する。この季節、路上生活者の支援活動を本格化させている他団体の活動も目に入ってくる。

 「アルコール依存症だった人には、酒入りの菓子や卵焼きは絶対だめ」。食品の種類と量を考えながら荷を下ろしていく。食品の配布先や優先順位はそれぞれの必要と緊急性などを考え、週1回のミーティングで決める。

 「キャベツあるよ」「あ、パンをもう少しちょうだい」。そんなやりとりに笑顔がのぞく。「『もったいない』から『ありがとう』へ」が2HJの合言葉だ。

 前職で魚の輸入に携わっていたハイ島さんは、食べられるのに捨てられる魚に納得がいかなかった。2HJでのボランティアを始め、今年から職員に。夏場は原油高などで困っている団体が目立った。冬になり、職を無くす人が増えたせいか、提供品を増やしてほしい、とよくいわれるようになった。「本当は、この仕事がなくなるのが一番いいことなんですけどね」と笑う。

 師走の別の日。川崎市のアルコール依存症患者の支援施設では、職員の大沼淳一さん(56)が配達に来た2HJの若者を励ましていた。「家族を失い料理をしない人が多い。材料さえあれば、仲間に作り方を教わって料理をするようになる。ますます大切な活動になるぞ」

 フードバンク活動は1967年、米国の教会で自らも貧しかった男性が始めた。米国では今、200以上の団体がある。日本での活動は東京、兵庫に続き、今年は北海道、名古屋、広島、大分、沖縄でも始まった。それぞれは別組織だが、大口の食品を互いに融通し合うなど協力する。

 農水省の統計では、06年度の食品廃棄物は約1135万トンで59%が肥料などに再利用された。企業にとっては、寄付することで廃棄・再利用のコスト削減になる。2HJは現在、企業約60社から定期的に食品提供の支援を受け、約400施設に届ける。

 ニチレイフーズも支援している。外箱が変形した商品を提供する。物流担当のグループ内企業と協力して週1回、冷凍食品を必要な施設に直接届けている。広報担当者は「もったいないという気持ちが原点。社員は活動を誇りに思っている」と話す。

 2HJの活動は最近、認知度が高まり、取り扱う食品の量が増えた。06年の250トンから今年は800トンに達する見込み。組織の運営は寄付金が頼りだが、職員も昨年の5人から今11人に。路上生活者を対象に約500食の炊き出しも毎週1回続ける。

 理事長のチャールズ・E・マクジルトンさん(45)は日本に来て17年になる米国人。「可哀想だから恵むのではない。『生きるために必要な道具』を差し出している。収入はすべて寄付金。事業が拡大する中、寄付の文化が弱い日本でどういうインフラを作るかが課題」と話す。 【出典:朝日新聞】

頑張ってほしいし、国として緊急支援があってもいいものだが。。。

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