塀の中で認知症急増 福島刑務所、職員に介護講座
福島市の福島刑務所で11月下旬、認知症サポーター養成講座が開かれ、職員約150人が受講した。厚生労働省が進める地域の認知症サポーター養成事業の一環で、刑務所側が福島市に開講を申し込んだ。福地美恵子所長は「認知症の受刑者をどう扱っていいのか分からない職員が多い。効果的な処遇を進めるためには知識を深めることが必要だと考えた」と説明する。
福島刑務所と、隣接する女性収容施設の福島刑務支所には現在、認知症患者がそれぞれ1人いる。就寝時間なのに帽子をかぶって作業に出ようとして、刑務官が対応に追われることも。徘徊(はいかい)したり夜間に大声を上げたり、発症の恐れがある受刑者も何人かいるという。認知症を発症しなくても入浴や食事時の介添え、病院移送時の付き添いなど、高齢者への対応が刑務官の負担を増大させている。体力が落ちて集団行動に付いていけず、工場での作業から自室でできる軽作業に切り替える例も増えた。
福島県立医大で「もの忘れ外来」を受け持つ小林直人助教は「言語的交流が少なく、生活の楽しみなど脳への刺激がない刑務所は症状が進みやすい環境の一つ。環境次第では発症しても穏やかに過ごせる人はいるが、刑務所内ではそれも望めない」と指摘する。
法務省によると、1998年に525人だった70歳以上の受刑者は2007年、2156人と4倍以上になった。今後も高齢化は進み、認知症の受刑者が増えると推測されている。
就業能力を高め、社会復帰を支援するという従来の刑務所モデルは高齢化で見直しを迫られている。厚労省と法務省は来年度、各地に地域生活定着支援センター(仮称)を設けることを決め、予算要求している。センターは出所した高齢者が速やかに福祉支援を受けられるよう、福祉施設との調整機能などを担う。【出典:河北新報】
刑務官が介護を行うことは難しい。刑務所にも介護の専門家を配置するとか、地域の福祉施設と連携するか、何らかの対策と支援が必要だ
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