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名古屋で夢破れ、職失い… 支援施設、全国から入所者

「元気な名古屋」に仕事を求めて全国から集まってきたものの、東海地方の景気の失速で職や住まいを失い、ホームレスになる派遣社員や期間労働者が急増している。ホームレスの就労を後押しするため名古屋市が開設している自立支援施設は、秋以降、ほぼ満員の状態が続く。

 熱田区にあるホームレスの一時保護施設。13日夕、5階の娯楽室では男性数人がテレビに見入っていた。「彼らは、日中の空いた時間に面接を受けます。働く意欲と可能性が高いと判断されれば、自立支援センターに移ります」と、施設長。

 3畳間と6畳間を備えた部屋に3人が同居。3食と日用品が支給されるほか、週3日シャワー室も利用でき、原則として2週間滞在が可能だ。

 定員は50人。昨年10月末に27人だった入所者は現在、43人に増えた。施設長は「空きがあるのではなく、日々人が入れ替わっている状況。満杯ですよ」と話す。今年は10月までで前年同期比約31%増の513人と、このままいくと年度末には800人を超え、過去最多だった昨年度を上回る見込みだ。

 土木、建築関係者が多かった以前に比べ、昨年末からは職にあぶれた派遣社員や期間労働者が増えてきた。「自動車産業など輸出関連の製造業の人減らしが激しい。切りやすい所から切っているのだろう」と施設長。

 入所者のうち名古屋出身は1割しかいない。名古屋をのぞく県内出身者も2割程度と、多くは他府県から流れ込んだ人たちだ。多くは「名古屋に来ると仕事があると思っていた」「名古屋で失業した」と話す人たちばかり。今年度は九州出身者が最多で、近畿、北海道、関東甲信越が続く。

 施設長は「全国から集まってきたものの、結局は名古屋で夢やぶれた形になってしまっている。本当に増えるのはむしろこれからだろう」。

一時保護所で働く意欲が高いと判断された入所者は市内に2カ所ある自立支援センターに回る。1人に3畳分ずつ割り当てられた4人部屋。3食付きで、月7千円が支給される。ハローワークを通じて仕事を探し、仕事を得られれば、6カ月の期限まで集団生活を送りながらお金をためる。自立にもアパートなどの住宅を借りる初期費用などが必要だからだ。

 10月末の入所者は前年同期比で2倍ほど。中高年が多かった今春と比べると20代、30代が増えた。派遣会社を雇い止めになった当初はサウナなどに泊まりながら求職活動を続け、所持金が底をついて役所に駆け込むケースが目に付くようになった。ある所長は「ホームレスとは言っても、野宿生活は経ずに、衣類を詰めたボストンバッグ一つでやって来る場合もある」。

 これまでは入所後、35日前後で最初の仕事を得ていたが、景気の悪化で、さらに日にちがかかることになりそうだ。そうなれば、退所時までにためられるお金の額も減り、再出発にも支障が出る可能性がある。

 部屋数に余裕があった従来は、滞在を1カ月延長もできたが、「入所者の急増でそれもままならない」と所長はいう。【出典:朝日新聞】

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