7 月 22 2008
ネットカフェ難民へ自立資金、高齢者就労支援 厚労省案
政府が社会保障分野で緊急に取り組む対策として今月末に公表予定の「五つの安心プラン」の厚生労働省素案が19日、明らかになった。働く高齢者の年金額を減らす在職老齢年金制度の見直しや、住居のない非正規雇用者らへの自立資金貸し付けなどの新規政策を盛り込む。
今後、この素案をもとに内閣官房で少子化対策や厚労省の組織のあり方についても検討を進め、与党とも調整したうえで最終案を策定。予算の手当てが必要なものは09年度の概算要求に盛り込む。
「安心プラン」は福田首相が先月23日の記者会見で表明。政府の社会保障国民会議で議論を進めている制度の中長期的改革と並行して、すぐにでも着手できる改革メニューを示し、社会保障政策への国民の不安を和らげて政権浮揚につなげるのがねらいだ。財源は主に、09年度概算要求基準(シーリング)のうち重要な政策に使う「重点化枠」を念頭に置いている。「五つの安心プラン」のテーマは、(1)高齢者政策(2)医療(3)子育て支援(4)非正規雇用(5)厚生労働行政の信頼回復。今回、厚労省がまとめたのは高齢者政策、非正規雇用、医療。
高齢者政策は「知恵と経験豊かな意欲のある高齢者が働ける社会の実現」として、高齢者の就労意欲をそぐと指摘される在職老齢年金制度の見直しを検討する。現在は60〜64歳では、年金の月額と給与の合計が28万円を超えた場合に年金額を減額される。減額対象の額の引き上げや減額幅の緩和で、高齢者の就労を後押しする。
また、希望者全員を65歳以上まで継続雇用する仕組みを導入した企業への補助金交付や、高齢者を多数雇用する事業所への減税策を創設する。
非正規雇用対策では「フリーター等の若者が早急に就職できるようにし、将来にわたる安定した生活を実現する」とした。非正規労働者が多い「ネットカフェ難民」の就労支援のため、住宅入居時の初期費用や生活資金などを貸与する制度や、職業訓練中に生活費を支給する制度の新設を検討する。
医療政策では、救急医療の充実のため、医療機関と消防機関の連携を強化し、救急患者受け入れコーディネーターを配置することを概算要求に盛り込む。増加する医療紛争を減らすため、医師や看護師らと患者側との意思疎通がうまくいくようサポートする相談員(メディエーター)を養成する仕組みを新設。国が研究予算を出している難病の対象範囲も、拡大させる。
【五つの安心プラン・厚労省素案の骨子】
■高齢者
高齢者が活力を持って、安心して暮らせる社会
・希望者全員65歳以上まで継続雇用する仕組みや勤務時間を労働者が選択できる仕組み導入の支援
・高齢者を多数雇用する事業所に対する減税
・働く高齢者の年金支給を減額する在職老齢年金制度の見直し
・公的賃貸住宅を活用したケア付き住宅の整備促進
・企業年金の確定拠出年金制度の充実
■非正規雇用
派遣やパートなどで働く者が将来に希望を持てる社会
・ネットカフェ難民への就労支援事業の推進(入居初期費用や生活資金などの貸与)
・職業訓練期間中の生活費を給付
・非正規労働者に対する社会保険の適用拡大
■医療
健康に心配があれば、誰もが医療を受けられる社会
・医療機関と消防機関との連携強化(救急患者受け入れコーディネーターの配置など)
・医療従事者と患者・家族の意思疎通を図る相談員の育成
・難病に対する研究の推進 【出典:朝日新聞】
五つの安心プラン。確かに重要なことばかりだが、緊急性という観点では、ちょっと違うのではないかと思ってしまう
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