6 月 16 2008
介護保険料1年以上滞納者、県内で広がるペナルティー
介護保険料を1年以上滞納している人が介護サービスを利用した場合、通常は利用料の1割で済む自己負担を、ペナルティーとして、いったん全額を求める動きが県内の自治体に広がっている。介護保険法に基づく措置で、長野、松本、飯田各市で既に取り組んでおり、諏訪広域連合も本年度の導入を決定。いずれも「保険料を払っている人との公平性を保つため」とするが、一時的に高額な出費を強いられるため、福祉現場からは「必要な人がサービスを受けられなくなる可能性がある」との声もある。
介護保険法では、滞納から1年を過ぎると、いったん自分で利用料を全額払い、自治体の窓口で申請すれば9割が戻る「償還払い」となる。滞納が1年半を超えると、申請しても保険料を完納するまで9割分が戻らないこともある。さらに滞納が続くと、いったん負担した10割分から滞納した保険料を差し引いて戻し、2年以上滞納が続くと利用料は3割の自己負担となる。
長野市では2004年度以降、2年以上滞納して3割負担を求められた人が計14人いた。償還払いは03年度以降、5人。松本市は06年度以降に償還払いが3人。飯田市でも05、06年度、計4人に3割負担を求めた。いずれも督促状を出し、窓口に呼んだり、サービス利用者の家を訪ねたりして世帯の生活状況を聞き、保険料を払えるのに払わない人だけを対象にしているという。
本年度から導入する諏訪広域連合は今年1−3月に滞納状況を調査。1年以上滞納していたのは25人で、うち7人は3割負担の対象者だった。いずれも支払いの意思を示しているため、今のところペナルティーは科していない。
介護保険料の滞納は2年で時効となることも、ペナルティー導入の背景にある。諏訪広域連合の場合、保険料が請求できなくなった「不能欠損」は年々増え、07年度は前年度より100万円以上多い735万円余に上った。
保険者の自治体側は「あくまで納付を促すため」(長野市介護保険課)「本当に悪質な事例だけに適用する」(松本市高齢福祉課)との立場。ただ、東信地方のケアマネジャーは「家計が厳しく保険料を本当に払えない世帯もある。必要なサービスを使えない人が出てくる」と話しており、こうしたやり方を疑問視する関係者は少なくない。
長野大の鳥羽信行准教授(医療ソーシャルワーク論)は「介護保険が始まって以来、行政がやるべき住民からの相談への対応をケアマネジャーに任せている現状がある。滞納対策より先に、この状況を考え直すべきではないか」と指摘している。
【出典:信濃毎日新聞】
今後、ますます滞納者は増える。ペナルティとは、あまり好きではない。でも、保険料って、年金天引きではなかったか
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