4 月 01 2008
理容店:障害者も気軽に髪のおしゃれ 組合所属の33店受け入れ−−桜井 /奈良
◇自立支援ネットワークがHPで紹介
「障害を持った人にも気軽に髪のおしゃれを楽しんでほしい」——。桜井市内の理容店で、バリアフリー情報や、対応できる障害をホームページ(HP)上に掲載する活動が進んでいる。桜井理容組合に所属する49店のうち33店が、障害を持った人を受け入れる。障害者の自立支援を進める市民団体「奈良地域生活支援ネットワーク」(奈良市)が4月1日から本格的にスタートさせるHPに、各理容店の情報が掲載される予定だ。
重度の知的障害の息子を持ち、約30年間障害を持った人の散髪を続けてきた「ヘアーサロン西村」(桜井市外山)の店長・西村誠五さん(54)に、「ネットワーク」が協力を求めたのがきっかけ。
西村さんの長男忠晃さん(29)は重度の知的障害を持つ。動き回る息子の髪の毛を切るのは一苦労だった。「ハサミを持っていても急に動いたりする。でもその一瞬前に、あっ、動くと経験から分かる。だからけがさせることはない」と話す。
口コミで評判が広がり、今では定期的に約30人の障害者が来店する。奈良市など県北部の客も多い。散髪の際、1カ所にじっとしているのが苦手な場合は、ローラー式の椅子に座ってもらう。30分ほどで手早く切るのがコツだ。首を振る人も多いため、直線にそろえる耳の上が特に難しい。その時は首を振るリズムに合わせて切るという。
通い続けることで様子に変化が現れることも。最初は落ち着きがなかった男性は、通い続けるうちに散髪用の椅子に30分間座れるようになった。保護者と来ていた男の子も、1人で自転車で来るようになった。
そんな西村さんに、桜井市社会福祉協議会で働く長女の美香さん(25)を通じて協力を求めたのが、「ネットワーク」だ。「ネットワーク」は、バリアフリーが進んだ理美容店をHPに掲載し、気軽に散髪に行ける仕組みを作ろうと約1年前から計画を進めてきた。
協力を求める連絡を受け、西村さんは昨年夏、桜井理容組合に所属する各店に「車椅子のまま散髪できるか」や「大きな声を出したり、動き回る子に対応してもらえるか」など5項目を記したアンケートを配布。その結果、33店が受け入れ意志を示した。障害を持った人が来店した場合のアドバイスなどは、西村さんがする。
三輪亮一事務局長は「理容店が見つからないと、成人しても母親が髪を切っている人もいる。でも障害を持った人も髪のおしゃれを楽しむ権利があるはず」と話す。西村さんは「髪を切ることで少しでも社会貢献できれば」とほほ笑んだ。
HPは理美容店の他、障害者の受け入れが進んだ病院やスーパーなど約250件の情報が掲載される予定。【出典:毎日新聞】
こういう情報が、地域ごと、県ごと、そして、全国的なネットワークになってほしい
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