2 月 28 2008
後期高齢者医療制度 4月からスタート
■主治医指定で診療計画 「定額払い」方式導入へ
4月から75歳以上を対象とする新制度「後期高齢者医療制度」がスタートするが、このほど新制度の診療報酬体系がまとまり全体像が固まった。どのような制度となるのかQ&A形式でまとめた。
Q 4月から一斉に移行するの?A すでに75歳以上になっている人は4月に現在加入している健康保険から移行することになる。74歳以下の人は、75歳の誕生日を迎えた時点での切り替えとなる
Q 保険料は?
A 新制度の保険料は、都道府県ごとに定められるが、所得水準などによって細かく分かれる。現在75歳以上の多くは、国民健康保険に加入しており、負担が大きく変わることはないとみられている。ただ、一部では上がることも想定されるので、個別事例については自治体に確認するしかない。一方、子供の勤務先の健康保険で扶養家族扱いとなり、保険料徴収の対象となっていない人は、新たに保険料を支払う必要が生じる。
Q 新たな保険料負担は大変だ
A 新たに保険料負担することになる人には、2年間の軽減措置が講じられる。今年4月から9月までは全額免除、10月から来年3月までは支払い能力に応じて負担する「所得割」部分が免除され、加入者全員が等しく支払う「均等割」部分は9割軽減となる。さらに来年4月からの1年間は、均等割の半額だけを支払えばよい。
来年4月以降に75歳となる人は、制度加入からの2年間は均等割の半額のみの支払いとなる。
Q 保険料はどうやって払えばいいの?
A 3月に入ると新たな保険証が届くが、年金が月1万5000円以上の人は、偶数月に年金が支払われるときに天引きとなる。年金が月1万5000円未満の人や、後期高齢者医療制度の保険料と介護保険料の合計額が年金額の2分の1を超える人は、納付書などで支払う必要がある。
Q 受けられる医療は変わるの?
A 75歳以上の人は糖尿病や高血圧など慢性的な病気で治療が長期化する傾向が強く、認知症も少なくない。継続的に患者を診る必要性が高いことから、新制度では患者がかかりつけの主治医を指定し、外来から入院、在宅治療まで一貫して主治医にかかわってもらう仕組みとなる。
Q 74歳までと同じ治療が受けられる?
A 新制度は、74歳以下と同じ治療が受けられることが原則で、75歳になれば後期高齢者向けの新サービスも受けられるというイメージだ。ただ、厚生労働省は医療の必要性が少ない「社会的入院」を見直すほか、同じ検査を何度も繰り返すような無駄な治療を減らしたい意向。地域の主治医のもとでの治療が増える見込みだ。
Q 主治医は外来診療で何をしてくれるの?
A 主治医は問診や検査結果を踏まえて、今後の治療方針や1年間の検査予定などを分かりやすく記入した年間診療計画書を作る。計画書には入院が必要になったときの受け入れ病院や介護サービスの連絡先なども記載される。
Q 入院も変わる?
A 主治医の紹介で事前に指定した病院へ緊急入院した場合、入院料が入院初日のみ上乗せ(自己負担1割の場合500円)される。入院中に病院の医師とかかりつけの主治医らが退院後の治療計画を打ち合わせた場合も加算料金を支払うことになる。患者の同意の下で終末期の治療方針を作成した場合も相談料(1割負担で200円)を支払う仕組みとなった。
Q 主治医変更は?
A 主治医は自由に変えられるし、指定した主治医以外の専門医にかかることも今までどおりに可能だ。ただ、実際には最初に指定した主治医だけにかかる患者が多いと想定されている。
Q 今までより治療費は増えるの?
A 受ける治療によっても異なるが新制度では「定額払い」方式が導入される。1カ月に1回「後期高齢者診療料」(1割負担の場合600円)を支払えば治療や検査を何度受けても原則、追加支払いはなくなる。月に何度も通院して治療や検査を受けていた人は、負担が少なくなる可能性が高い。
また、入院時に退院に向けた計画を策定したりすると入院費に上乗せ料金が加算されるが、その分、退院が早まり入院料が節約されれば、結果的に患者の負担は減る。
◇
【用語解説】後期高齢者医療制度
平成20年4月に75歳以上の高齢者を対象に創設される医療制度。老人保健制度改革の一環で導入されるもので、75歳以上の全員が国民健康保険など現在加入している健康保険から移行する。運営は市町村がつくる都道府県単位の広域連合が担当する。医療費の一定割合を高齢者自らが負担する独立した医療制度をつくることで、高齢者と現役世代の負担を明確化することなどが狙いだ。
保険料は加入者全員が等しく支払う「均等割」と支払い能力に応じて負担する「所得割」で構成。低所得者は均等割部分が、収入に応じて7割減、5割減、2割減の3段階で軽減される。
後期高齢者の窓口負担は従来通り、原則1割(現役並み所得者は3割)となる。【出典:産経新聞】
高齢者の医療は、これからどうなるのだろう。
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