ミキハウス

2 月 12 2008

変わる児童養護施設 虐待理由増える

Published by webmaster at 21:12:17 under NEWS Selection

家庭での生活が困難な子供たちを受け入れている児童養護施設には、その時代の社会情勢を反映した事情で入所する子供たちがいる。かつて孤児院と呼ばれ、親を失った子供が大半を占めていた時代もあったが、最近は虐待を理由に入所する子供が増えている。その役割の重要性は変わらないが、施設を取り巻く問題は山積している。

 ■60人が共同生活

 「こんにちは!」元気なあいさつと同時に、「これ、何?」と、リュックサックにつけていたストラップに興味を示す子供たちの笑顔が人なつっこい。
 この子供たちが暮らす和歌山市直川の児童養護施設「こばと学園」には、3〜18歳の男女計60人が入所している。入所にいたる経緯はさまざまだが、森本祐司園長(51)は「最近、虐待を受けた児童の入所が増えてきた」と説明する。
 県のまとめによると、平成18年度の児童福祉施設(児童養護施設含む)の入所児童数は57人。このうち約半数の27人は、何らかの虐待を受けたことが理由だという。
 こばと学園には、児童指導員や保育士に加えて、虐待などの精神的ダメージを受けた子供に対応するための臨床心理士も配置されている。だが、「地域的な格差がある」と森本園長は話す。
 県児童養護施設協議会に加盟する施設は、乳児院を除いて7施設あるが、カウンセラーなどが配置されているのは、和歌山市内の3施設に過ぎない。新宮市の施設では臨床心理士のなり手が見つからない状態で、地域によっては、子供の事情に対応できない面もある。

 ■老朽化・職員不足
 建物の老朽化と職員不足の問題もある。こばと学園の建物は、平成18年3月に完成したばかりで、男女別で1部屋2〜3人のゆったりとした造りになっている。しかし、その他の施設は、修繕を繰り返しながら使用している状況で、1部屋5〜7人での生活や勉強机すら置けないような部屋も珍しくない。
 また、国の児童養護施設職員配置基準は、小学生以上の子供1人に対して職員6人とされている。定員60人のこばと学園の場合、職員11人が基準だ。経費のやり繰りをし、16人の職員で運営しているが、宿直や早番、夜勤などローテーションによる勤務では、職員全員がそろうことはなく、実際の配置は実数以上に厳しいものとなる。
 森本園長は、朝子供たちを見送る職員と、夕方迎える職員が異なることを例に、「普通の家庭は少なくとも1対1。この人数では子供に十分なかかわりができない」と嘆く。

 ■ボランティアが支え
 問題は山積しているが、「地域社会の支えがある」と森本園長は話す。地域の催しに職員と子供が顔を出す一方で、園の祭りに地域の人が参加することもある。また、毎週土、日曜には、近所の主婦や塾講師といった人たちが、ボランティアで学習指導やピアノの練習など、子供たちのくらしを支えている。
 また、職員は日々の生活の中で、子供たちが時折見せる優しさや思いやりにやりがいを感じている。「先生しんどそうやな」。子供たちからかけられるそんな一言がうれしいという。
 建物の老朽化や職員不足など、必ずしも十分とは言えない環境の中でも、地域の人たちや職員の愛情を受けた子供たちの笑顔は、今も昔も変わりがないようだ。【出典:産経新聞】

厳しい財政ということは解るが、子どもたちの施策は同じだ。ぜひ、充実させてほしい

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