1 月 24 2008
福祉施設の実力診断 サービス第三者評価制度 質の向上図り利用者の参考に 詳細なデータ有効活用が課題
高齢者施設など社会福祉施設のサービスの質向上と、利用者が施設を選ぶ際の参考情報とするために、2004年度から始まった福祉サービス第三者評価制度。対象施設約9万5000カ所のうち、06年度は2075カ所が評価を受けた。評価に要する経費面の支援などで、評価を受ける施設を拡大するとともに、せっかく調べた施設の“実力データ”を多くの人に利用してもらう工夫が課題となっている。
「入居者を『お客さま』と呼ぶ理由は?」「法人全体のホームページはあるが、施設だけのはない?」「本年度の職員の採用状況と退職者数は?」。特別養護老人ホーム「合掌苑桂寮」(東京都町田市)の1室では、福祉経営コンサルタントの加藤浩之さんの質問に、施設の統括マネジャーの加藤千恵子さんら4人がてきぱき答えていく。調査はほぼ1日続き、食事やケアなどのチェックも行われる。最終的な評価結果が出るのは3カ月後だ。
この評価制度では、各都道府県の社会福祉協議会などによる「評価推進機構」の認証を受けたコンサルタント会社や特定非営利活動法人(NPO法人)などが「評価機関」となる。施設の求めに応じて調査・評価し、結果を各機構のホームページで公表する仕組みだ。特養などのほか障害者施設や保育所も対象となる。
最大規模の東京都福祉サービス評価推進機構によると、都の場合は評価を受けることが事実上の義務となっており、施設側への調査だけでなく、入所・利用者への聞き取り調査も行われる。評価を受けた施設の8割がこの制度に満足しており、桂寮の加藤さんも「第三者の目が入ることで、自分たちがしていることを確認できるし、気付かなかった点も分かった」と話している。
施設側は日常業務の多忙な中で調査に応じているため、少人数の場合は負担が大きい。経費も「30万‐50万円が平均的で、小規模な施設にはきつい」(都内の施設関係者)のが現状だが、全国社会福祉協議会(全社協)によると、経費に補助金を出しているのは東京、静岡、大阪、熊本など12都府県だけという。
関係者の話では、高齢者施設を選ぶ場合に肝心の利用希望者が頼りにするのは、口コミやケアマネジャーによる情報というケースが多い。各評価推進機構がインターネットで公表している詳細なデータはあまり活用されず、宝の持ち腐れになっているとの声もある。
全社協企画部の瀬下浩史さんは「まだ試行錯誤の状態で課題も多いが、将来もっと施設の選択肢が広がる時代になったときに、この第三者評価制度への取り組みの差が出てくるのではないか」と話している。【出典:西日本新聞】
福祉施設を評価する。これ自体、まだ始まったばかり。だから、評価委員に当事者や家族がいないとか、公表したデータも、どこにあるか解らないなど、問題や課題も多い。告発など、もっと強い調査権限をもった公的機関が一括しておこない、結果を公表するという方法がいいと思う。
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