1 月 09 2008
大村のグループホーム火災:示談成立 元代表が心境を語る「月命日には墓参」 /長崎
7人が亡くなった大村市のグループホーム火災から間もなく2年。施設とすべての遺族との示談が成立した。元代表の渕綾美さん(40)に現在の心境などを聞いた。
◇「認知症ケア、人材を育てたい」
認知症介護の現場にとどまりたい——。そんな思いで、火災から約3カ月後、別のグループホームでケアマネジャーとして働き始めた。だが、市が主催する勉強会など公式の場に顔を出すことはなるべく控えた。「あれだけの火災を起こしたのだから」。それが一つのけじめだと考えたからだ。
生活も一変した。「示談が済むまでは……」。大好きだった買い物もインターネットでするようになり、宴席に呼ばれても酒は一切口にしなかった。毎月8日には欠かさず犠牲者の墓参りに出掛け、花を手向けて日々の出来事を報告した。
理想を胸に始めた事業の挫折。示談に時間がかかったのは、市町村合併などで犠牲者の戸籍をすべて取り寄せるのが難しかったからだ。交渉の間に心ない中傷もあり、1時間近く受話器を握って耐えたこともあった。
さらに苦しめられたのは、介護の現場が抱える実態を目の当たりにしたことだ。認知症ケアの切り札となるはずだったグループホームだが、入居者一人一人に家族のように接するには資金の上でも人手の面でも課題が多い。思い悩んだ07年10月のある日、火災当夜の惨状がフラッシュバックした。初めてのことだった。
最近になり、タンスの引き出しから1枚の紙片を見つけた。06年1月28日に予定していた新年会の案内状だった。職員の家族が作ってくれたもの。「前に進むしかない」。自分に言い聞かせた。
示談が済んだ今、自らの進むべき道を模索している。「自分にできるかどうかは分からない。でも、認知症ケアを担う人材を育成したい。何よりも必要だと感じているから」【出典:毎日新聞】
とても辛いだろうが、頑張ってほしい
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