12 月 31 2007
肝炎救済法案、原告側受け入れ 訴訟、全面解決へ道
薬害C型肝炎問題をめぐり、与党の肝炎対策プロジェクトチーム(座長・川崎二郎元厚労相)は28日、福田首相が表明した「全員一律救済」に沿った議員立法の救済法案骨子と、国と原告側が和解する際に必要な基本合意書案をそれぞれ取りまとめた。原告弁護団は同日、与党から提示を受け、双方の内容を全面的に受け入れる考えを伝えた。救済法案に対して野党側も原告の同意を条件に賛成する姿勢を示しており、同法案は今国会で成立する見通しだ。同時に、全国10の裁判所で係争中の薬害肝炎訴訟は全面解決に向かう。
与党PTは同日、東京都内で原告弁護団と協議。終了後、弁護団代表の鈴木利広弁護士は記者団に「我々の要望はすべて、立法か政府との基本合意か、肝炎対策基本法のどこかに盛り込まれると理解した」と語り、与党の対応を評価した。
さらに、原告側が求めた薬害の「発生責任」についても、鈴木氏は「極めてクリアに責任を認めていただいた」との見解を表明。全国5地裁、5高裁で進む肝炎訴訟についても「年明けから基本合意書を訴訟外でつくり、各裁判所に提出し、順次和解していく形になると思う」と語った。
与党が取りまとめた骨子では、救済法案の前文案として「政府は、感染被害者の方々に甚大な被害が生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについての責任を認め、感染被害者の方々に心からおわびをすべきである」と明記。立法府から政府に対して、国の責任と謝罪を明確にするよう求めた。
原告側は、薬害C型肝炎被害の発生に対する国の責任を明記するよう求めてきた。今回の前文案は、被害を拡大させた責任にとどめたい政府の意向も与党がくんだ形で、被害の発生と拡大の双方に言及することで両者が折り合った形だ。
救済対象は「フィブリノゲン製剤」と「第9因子製剤」の血液製剤を投与された被害者。症状に応じて3段階に分けて「給付金」を支払い、給付後に症状が進行した場合には給付金の差額も支払う内容だ。
大阪高裁の和解協議で20日に示された政府案では、血液製剤の投与時期などで被害者を線引きしていた。だが、今回の法案では投与時期にかかわらず、被害者の症状に応じて給付金を支払うことから「一律救済」となる。投与事実の証明や認定は、各地の裁判所による「司法認定」とする。
また、最大200億円規模の基金を国と製薬会社の拠出で創設し、運営は独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」に委ねる。
骨子とは別に、与党は国と原告側が結ぶべき基本合意書案も作成。和解の内容や、血液製剤の投与事実や症状の認定、再発防止の取り決めなどの方向性を示した。
与党は年明けまでに救済法案を取りまとめ、来年1月7日に国会に提出し、会期末の1月15日までの成立をめざす。【出典:朝日新聞】
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