12 月 24 2007
<300日規定>無戸籍児の旅券発給、省令改正半年間でゼロ
「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子」と推定する民法772条によって戸籍がない子供にも6月から旅券が発給できるようになったが、半年以上たった今も無戸籍児への発給は1件もない。旅券の名前欄の記載が「前夫の姓」となることへの抵抗が大きいからとみられる。旅券法施行規則(省令)を改正して発給条件を緩和した外務省は「あとは民法の見直ししかすべがない」とお手上げ状態だ。
「知人や家族が海外で事故に巻きこまれるなど緊急ケースで駆けつけることができるようになったことは前進だ。しかし、通常は前夫の子と記載されるのは当事者にとって受け入れがたいこと」。発給申請ゼロの理由をそう分析するのは、3月に無戸籍児9人の一斉旅券申請を支援したNPO「親子法改正研究会」の井戸正枝代表理事(42)だ。
離婚後300日規定による無戸籍児の存在が社会問題化し、修学旅行を控え戸籍がないため旅券が取れず参加できないと滋賀県の女子高生が訴えていることが分かり、緊急を要する世論に訴える行動だった。
これが奏功し「戸籍がなければ旅券は出せない」とかたくなだった外務省は、省令を改正。戸籍がなくても、前夫相手など戸籍記載のための裁判手続きをしていたり、人道上の理由があれば「前夫の姓」での旅券発給を6月から認めるようになった。
しかし当事者には前夫の姓使用は抵抗が大きかった。滋賀県の女子高生も6月にあった修学旅行は「自分にとっては何ら関係のない名前。海外でこの名を使うわけにはいかない」と参加を見送った。外務省によると、12月17日現在、無戸籍での発給申請はない。
抵抗があるのは当事者だけではない。省令改正1カ月前の5月に外務省が一般から意見を募ったところ、前夫ではなく「現在使っている名前や母親の姓などにすべきだ」とする声も全体の約94%に上っている。
外務省は「戸籍は、日本で身分を証明する最も基本的な公文書だ。だから旅券取得には戸籍が必要。無戸籍のケースでは法的に『前夫の子』の推定が働いているので、姓は前夫とならざるを得ない」と説明している。【出典:毎日新聞】
法は法ではあるが、もっと柔軟な対応ができないものか。民法を変更しなくても、その施行令なりを変えるだけで解決できるはず。あれから、どうなっているのか
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