9 月 24 2007
高齢者虐待1万2600件 在宅者が大半
65歳以上の高齢者が家庭や福祉施設などで虐待を受けた件数(06年度)は全国で1万2628件にのぼることが21日、厚生労働省のまとめ(暫定版)でわかった。虐待被害者の8割が女性で、半数が80歳以上。家庭での加害者は、息子や夫が多かった。
調査は高齢者虐待防止法が昨年4月に施行されたことを受け、全国1829市町村と47都道府県を対象に初めて実施。相談・通報件数や虐待と判断した件数をまとめた。
家庭で生活する高齢者への虐待について1万8393件の相談・通報があり、市町村が虐待と判断したのは1万2575件。虐待を受けた高齢者の4割に認知症の症状があった。
家庭での加害者は最も多いのが息子の37%で、次いで夫14%、娘14%、息子の妻10%が続いた(重複あり)。相談・通報したのは、訪問介護などの職員が41%で最も多く、次いで家族・親族が13%、高齢者本人が届け出たケースも12%あった。
虐待の内容は、平手打ちなど暴行を加える「身体的虐待」が64%を占め、暴言を吐くなどの「心理的虐待」が36%、食事を与えず長時間放置するなど「介護等放棄」29%、財産を勝手に処分するなど「経済的虐待」27%だった(同)。
一方、特別養護老人ホームなど施設での虐待は、306件の相談・通報をもとに53件が確認された。加害者は介護職員が8割。40歳未満の若い職員が半数以上を占めたが、管理者や施設長による例もあった。相談・通報者は親族が25%で、該当施設職員の23%を上回った。
NPO法人「特養ホームを良くする市民の会」の本間郁子理事長は「公表された件数は、特に施設で少なく、実態はより多いと感じている。高齢者は自分から訴えることが難しいのに、施設職員、自治体職員とも虐待の概念が狭いのではないか。国は早急にガイドラインを作り、職員研修や広報に力を入れる必要がある」と指摘している。【出典:朝日新聞】
社会のゆがみは、より弱い者に現れ、社会の再生は、より弱い者から始まる。
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