5 月 14 2007
障害者入所施設:申請中家族3割「地域で生活を」 横浜の支援団体など調査 /神奈川
◇求められる「受け皿」作り
「知的障害者やその家族が入所施設での生活を希望している」として入所施設の新設を進める横浜市で、入所の申請をしている障害者の家族の約3割は、本人にグループホームなど地域で暮らしてほしいと考えていることが、障害者支援団体などが実施したアンケート調査で明らかになった。関係者は「市は地域の『受け皿』作りにもっと力を注ぐべきだ」と指摘している。
障害者の入所施設は、原則30人以上の障害者が24時間生活する施設。日本では1960年代から急増した。どんな障害を持つ人でも街の中で普通に生きる権利があるという「ノーマライゼーション」が普及したことで、施設のあり方に批判が出てきており、小さな集合住宅で個室を持って生活できるグループホームに注目が集まっている。
アンケートは県立保健福祉大社会福祉学科や横浜市グループホーム連絡会(室津滋樹会長)など計6団体が1月、同市内の地域作業所などに通う知的障害者らの家族4595人に用紙を配布。54%の2483人から回答を得た。
入所施設に入る申請を「している」と答えた家族は243人いたが、このうち今後の障害者本人の暮らし方の希望として「入所施設」を挙げたのは156人(64・2%)にとどまり、64人(26・3)が「グループホーム」、15人(6・2%)が「現在の暮らし(主に自宅)をずっと続ける」を挙げた。さらに入所施設を希望した156人のうち56人(35・9%)は「安心して生活できる場が確保されれば場所や暮らし方にはこだわらない」と回答した。
また「障害のある本人やその将来などについて相談できる人はいますか」との問いに「いない」と答えたのが全体の30%に当たる750人おり、「いる」と答えた回答者より入所施設希望者の割合が高かった。
横浜市はグループホームの増設とともに、「市内には300人以上の入所施設待機者がいる」として今後5年間で3カ所程度の入所施設の新設を予定している。しかし、アンケート結果はこうした「待機者」の中にも、施設ではなく地域での生活を希望する人が少なくないことを示唆した形だ。室津会長は「既存の入所施設の中にも、地域生活を望む障害者がいる。市は新しい施設を作るより、地域生活を可能にするための情報提供と受け皿の整備が急務ではないか」と指摘している。
一方、同市障害支援課の大貫義幸課長は「若干の入所施設の新設はまだ必要。ただ施設内で終生暮らす必要はなく、今回のアンケート結果も一つの意見として取り入れながら、地域移行に取り組みたい」と話している。【出典:毎日新聞】
地域生活をする中で、いろいろな選択肢があっていいと思う。そして、その決定権は、自身にある。いまのままの施設がいいとは思わないが、一つの選択肢として施設もあって、その施設が核となった地域づくり、街づくりがないと、地域移行は成功しないと思う
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